Vol.2
低分子化したヒアルロン酸の吸収性を分子量の異なるヒアルロン酸を用いて確認
オリヒロプランデュ株式会社(本社:群馬県高崎市下大島613、代表:鶴田織寛)は、CPCC株式会社の実施により、異なる分子量のヒアルロン酸の吸収性をラットにて確認しました。
1.研究背景
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ヒアルロン酸はグリコサミノグリカン(ムコ多糖類)と呼ばれる成分の1種で、水分を含んで粘張性を持つとともに、生体内では皮膚、関節、硝子体を初めとしたさまざまな組織に分布している成分です。
構造的にヒアルロン酸は、グルクロン酸とN-アセチルグルコサミンの2糖を繰り返す構造で、分子量は400万を超えます。
そのため、食品として摂取した場合の吸収面が懸念され、低分子化されたヒアル ロン酸を使用した製品が多く発売されています。
そこで本試験では、分子量の異なるヒアルロン酸を用いてラットにおける吸収性の違いを確認しました。
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2.方法
SD系雄性ラットに低分子および高分子ヒアルロン酸を摂取させ、血液中に含まれるヒアルロン酸量を測定することで吸収性を確認しました。
採血は、投与直後、投与2時間後、4時間後、6時間後、8時間後および12時間後に行い、ヒアルロン酸の測定は、血液から血清を分離してHyaluronic acid-binding proteins(HABP)測定法により行いました。
なお、低分子ヒアルロン酸は分子量5万のヒアルロン酸を、高分子ヒアルロン酸は分子量100万のヒアルロン酸を使用、コントロール群には生理食塩水を使用しました。
3.結果
(1)血中ヒアルロン酸濃度の経時変化
血中のヒアルロン酸濃度は、低分子ヒアルロン酸群において4時間後、6時間後に上昇しました(統計的に有意)。また、8時間後、12時間後には減少し、経時的な血中濃度の変動が確認されました。
(2)血中ヒアルロン酸の総積算値
低分子ヒアルロン酸摂取群での血中ヒアルロン酸の総積算値(投与12時間)は生理食塩水群と比較して上昇が確認されました(統計的に有意)。
4.結論・考察
高分子ヒアルロン酸摂取群では、吸収は認められるものの個体間のばらつきが大きく、効能においても安定性に欠ける可能性が示されました。
一方、低分子ヒアルロン酸摂取群は、血中濃度の経時的変動が認められ、血中濃度の有意な増加が確認されたことから、経口によるヒアルロン酸の効能も期待されることが示されました。
さらに、血中濃度の総積算値を生理食塩液投与群と比較すると、低分子、高分子の両群共に上昇していましたが、統計学的に有意な差を示したものは低分子ヒアルロン酸投与群でした。
これらの結果より、低分子ヒアルロン酸は吸収効率が高くなることが示され、効能も期待できることが示唆されました。